自分と似た人を好きになることを心理学では、「類似性の法則」と呼び、自分とは反対の人に惹かれることを「相補性の法則」と呼びます。
この記事では、上記の法則を含め「自分と似た人を好きになる理由」と「反対の人に惹かれる理由」を心理学の観点から、詳しく解説していきます。
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自分と似た人を好きになる心理学的な理由
以下、「心理学的に相性がいい男女の特徴」を解説した動画も参考になります。1.類似性の法則が働く
「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、似た者同士は互いに好意を持ちやすく、友達や恋人になりやすいと言われています。
これを心理学の用語では、「類似性の法則」と言います。
アメリカの心理学者ニューカムは、大学寮に入った学生を対象に実験を行いました。
これによると、大学に入りたての頃は隣の席の人や同じクラスの人と仲良くなりますが、やがて嗜好や言動が似ている者同士が仲良くなっていきました。
つまり、 自分と意見が合ったり趣味があるなど共通点があるほど「相性が良い」と感じることが分かります。
意見や趣味が合うだけでなく、以下の要素が似ている場合にも、類似性の法則が働くと考えられます。
ちなみに、似たもの同士が仲良くなる理由には、「類似性」によって主に以下の3つの要素で、何かしらの報酬を得られるからです。
1.「合意的妥当化」
2.「バランス理論」
3.「疲れにくさ」
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
・共同活動の報酬性
人は、自分の考えを正しいと思いたいですし、相手から認められることで「やっぱり自分の考えは正しいんだ」と安心します。
このことを「合意的妥当化」と呼びます。
つまり、自分と似た相手と一緒にいると「私もそう思う」と自分の考えを認めてもらいやすくなるため、似た者同士は惹かれやすいのです。
人は自分の意見に否定的な人には心を閉ざす傾向がありますが、同意してくれる人には心を開きやすいため、
それも似たもの同士が仲良くなる一因だと言えるでしょう。
・バランス理論
趣味や関心が同じ人を好きになる理由を、心理学では「そのほうがバランスが良いから」と説明しており、これを「バランス理論」と呼びます。
上記の画像のように、私も彼も猫を好きなら全て「プラス」になりバランスが良いですが、私だけが猫を嫌いな場合は、「プラスとマイナスが混合」するので、バランスが悪くなります。
つまり、似たもの同士はバランスが取れていて、お互いに関係が上手くいきやすいと言うことだね。
・疲れづらい
人は自分と似ていない人と一緒にいると、 相手が何を考えているか分からず神経をすり減らしてしまいます。
一方で自分と似ている人であれば、その人の考えや感情を理解しやすく、行動も予想しやすいので精神的に疲れにくいです。
その結果、似ている相手とは一緒に居てもリラックスできるため、相手に好意を感じやすいのです。
このように人は、「不快感を感じない」「満足感を得られる」「リラックスできる」などのメリットが得られる為、自分に似た相手に好意を抱きやすいと言えます。
2.マッチング仮説が働く
人は自分と同程度の魅力を持つ相手とパートナーになる傾向があり、これを心理学では「マッチング仮説」と呼びます。
外見的な魅力だけでなく、社会的な地位や財力など、「全体的な魅力の釣り合い」が取れている相手を人は選びがちだと言うことです。
例えば、「美女と野獣」で外見の魅力の釣り合いが取れていないように見えても、財力があり性格が良いなど、2人の魅力のバランスが取れているケースも少なくありません。
美女と野獣カップルも少なくありませんが、結局は美男美女、医者同士など、似たもの同士がくっつくことが多いと言うことです。
なお、一目惚れ以外で男性は、「価値観が同じ」などの理由で相手を好きになることが多いですが、すぐに「俺は彼女を好きだ」と自覚できるわけではありません。
そこで、男性が女性を好きになるまでの過程・好きだと気づく瞬間について、以下の記事に詳しくまとめていますので、併せてご覧になってみてください。
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反対の人に惹かれる心理学的な理由
人間は自分と似た人に惹かれることもあれば、自分に欠けているものを持っている、自分とは反対の人に好意を抱くこともあります。
これを心理学では、「相補性の法則」といいます。
これは、お互いに足りない部分を補い合うことで、良好な関係を気付くことができるからです。
ちなみに恋愛関係が進んで結婚を考えるようになると、この「相補性」が重要な要素となるので、自分に欠けている部分を補い合える相手は、結婚に向いている相手とも言えるでしょう。
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類似性と相補性をアピールして恋愛を上手くいかせる方法
相手と似ている部分をアピールしつつ、相手が苦手な所を自分は補えることをアピールすれば、「類似性の法則」と「相補性の法則」が働き、恋愛が上手く行きやすいと言えます。
まず、「類似性」をアピールするには、「同じ趣味」を好きになることが、最も効果的です。
同じ趣味を好きになることで類似性の法則が働くだけでなく、趣味を通して、遊ぶきっかけが作りやすく、話すきっかけも多くなるからです。
次に「相補性」についてですが、相手の苦手な分野を「自分は得意」だとアピールすると良いでしょう。
特に結婚を意識しているのであれば、相手が料理が苦手なら、手料理を振る舞ったりすることで、「あなたとの結婚生活」を相手が想像しやすくなるかもしれません。
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【結論】類似性の法則の効果は高め
今回は、「自分と似た人を好きになる理由」と「反対の人に惹かれる理由」について解説しました。
人は自分と似た人に好意や親近感を抱くことが多いため、仲良くしたい人に出会ったときは、自分と相手の似た部分を探してアピールすることが大切です。
「類似性の法則」と「マッチング理論」によって、「一目惚れ」が起きる可能性があります。男性が一目惚れした時のサインについては、下記の記事にまとめていますので併せてご覧ください。
(※)参考文献
・斎藤 勇「男女がうまくいく心理学辞典」(朝日新聞出版)
・斎藤 勇「図解心理学用語大全」(誠文堂/新光社)
・金政裕司/相馬敏彦/谷口淳一「図解 史上最強よくわかる恋愛心理学」(ナツメ社)
・ゆうき ゆう「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学(西東社)